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7月

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うどんと半夏生

 1年を春夏秋冬に分け、それをさらに6つずつに分けた24の期間のスタートの日を24節気といいます。例えば春の場合第1日日が立春でその他は雨水、啓蟄(けいちつ)、春分、清明、穀雨となります。24節気以外の季節の移り変わりの目安である節分、彼岸、土用、入梅、八十八夜、半夏生、二百十日などを雑節と呼びます。節分と土用は4回ずつありますが、今は立春の前の節分、立秋の前の18目前だけが土用とされているようです。
 雑節の中であまりなじみのないのが半夏生(はんげしょう)です。春分からおおよそ100日日、夏至から11日目にあたるのがこの日、陽暦では7月2日ごろになります。
 半夏生は畑に半夏と呼ばれるカラスビシヤクがはえるころの意味で、梅雨の後期、農村ではこの日を田植えを済ませる目安としていました。
 半夏とは漢方の名前で量次第ではつわりや咳止めの薬になるのですがこれが実は毒草なのです。
 そんなことからか、半夏雨(はんげあめ)といってこの日に雨が降ると大雨が続くなど、この日の天候で稲作を占ったり、天から毒が降るので井戸にふたをしなければならないとか、地が竜を含むので野菜を食べてはいけないなどこの日をめぐる風習が各地にありました。
 一方、このころが麦秋、麦の刈り入れ時期にあたることから畑作の祝い日とする地方もありました。新麦を神に供え混鈍(こんどん)を食べる習わしがありました。混鈍は麦の粉に肉やあんなどを入れて丸めて蒸したもの、うどんの前身です。かくして、半夏生の日にどんが食べられるようになりました。
 

土用

 土用とは、本来は立春、立夏、立秋、立冬の各前18日のこと、年4回ありますが現在ではもっぱら夏の土用をさしています。立秋前の18日が土用ですので7月20日ごろからになります。
 土用から立秋までが暑中、立秋以後が残暑ということになり、暑中見舞い、残暑見舞いなどの基準日にもなっていますのでご注意を。
 とにかく暑い日が続きますので体力を消耗しやすく、ここを無事に過ごすため、日本人はさまざまな健康維持の方法をあみだし、病気予防を行って釆ました。
 土用の丑の日にウナギのかば焼きをたべるようになったのは江戸時代文化文政のころ。理由はあきらかではありません。
 バレンタインデーのチョコレートと同じように案外、江戸のかば焼き屋が始めたのかもしれません。
 万葉集の大伴家持の歌
  右麿(いわまろ)に われもの申す
   夏やせに 良しという物ぞ
    うなぎ取りめせ
とあるように奈良時代から夏まけ予防の妙薬として人気があったようです。蜆(しじみ)も栄養効果の面から食べられました。
「土用シジミは腹ぐすり」
 暑さで弱っている内蔵に効き目があるとされてきました。
 
 

七夕

 牽牛(けんぎゅう)という素敵な若者と織女(しょくじょ)という美しい娘がおりました。二人は愛し合っておりましたが愛し合うあまり一時も離れることなく、仕事がどうしてもおろそかになりがちでした。そんなことがあって2人の仲はさかれ、天の川の右岸と左岸とに離されてしまいました。二人はなげき悲しみました。
 かわいそうに思った天帝は二人が一年に一度だけ会うことを許します。7月7日がその日、天の川にかささぎが翼を広げた橋がかかります。二人はその橋を渡って一年にたった一度の逢瀬をします。
 中国の星合伝説です。
 中国から渡って来たこの話が在来の棚機つ女(たなばたつめ)の信仰、そして盆と結び付きました。
 その頃天神がやって来て一夜を過ごし、夜明けと共に天界に帰っていくと信じられていました。
 これが棚磯つ女信仰です。そのために選ばれた女性が棚磯つ女です。棚磯つ女は、天神が降臨しそうな場所で天神の着物を織機(はた)で織り、できた着物を織機の横に付いている棚に置いて天神を待ちます。
 織り上げた着物を棚の上に供えることから「たなばた」という言葉が生まれました。
 一夜を過ごした天神が帰るとき禊(みそぎ)を行い、穢れと罪を持っていってもらいます。
 七夕の日、笹竹を立てるのは天神が寄る目印の依代(よりしろ)です。精霊流し、七夕流しがみそぎ払いです。
 東北地方はこの行事が盛んで仙台の七夕祭り、青森のねぶた、秋田の竿燈は大掛かりです。七夕の灯籠流しは7日の未明に行われ、おねんぶり、ねむた流し、ねぶと流しなどともいいました。この季節は暑さ厳しく労働中に襲って来る睡魔を払う行事だともいわれますが七夕流しとして形代を川に流したり灯籠を流したりする禊祓(みそぎはらい)が転化したものがねむた流しのようです。青森や弘前のねぶた祭、秋田の竿燈はそれが都会風に変化したものとされています。
 
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